子育てを自分ごとに。男性育休を通じて変わった僕たちの意識

松本雄一(Yuichi Matsumoto)さんプロフィール

東京都認証保育所7年の経験を経て、2009年グローバルキッズ入社。2009年から現職。プライベートでは1歳と3歳の父。第二子出産時に1ヶ月間の育児休業を取得して、職場に復帰した。

斎藤直之(Naoyuki Saito)さんプロフィール

神奈川県出身。神奈川大学経済学部を卒業後、営業代理会社を経て、2011年グローバルキッズ入社。保育所の運営マネージャー、新規開発業務等を経て2018年から、児童発達支援事業の立ち上げを担当し、現在は施設のフォローや新規施設の立ち上げ等、児童発達支援事業に係る全般業務を担当。2020年6月第一子誕生時に3週間の育休を取得して、職場に復帰した。


今回お話を伺った、松本雄一さん(左)と斎藤直之さん(右)

Mrelationsでは、それぞれが自分らしく育児と仕事の両立を目指すには、家庭内や夫婦間のリレーションシップが必要だと考えています。これまで育休経験のあるパパのインタビュー連載を通じて、貴重な体験を皆さんにナレッジシェアしてきました。

今回は、働くご両親をサポートする保育園で施設長を務めるパパと、保育事業を手がけるパパのお二人に、育休取得のエピソードを中心にお話を伺いました。男性育休を取ったきっかけや仕事や生活面での変化など、実体験をたっぷりとお聞きしました。

心に抱えていたモヤモヤが、育休取得のきっかけに

松本さんは保育園の施設長を勤めながら、二人目のお子さんが生まれたタイミングで育休を取られたのですよね。育休取得のきっかけについて教えてください。

一人目の子どもが生まれてからずっと心にモヤモヤがありまして、その悩みがきっかけで、二人目が生まれたタイミングで育休を取得しました。

私は認可保育所で施設長を勤めており、お預かりしている子どもたちの成長を見守る仕事をしています。その一方で、自宅では自分の子どもの成長に気付けないことが多かったのですよね。知らないうちに「あれ、もうこんなこともできるようになったの?」という状態で。保育の仕事をしているのに、自分の子どものことはよくわかっていないのかと、落ち込む時もありました。

そこで一度じっくりと子どもと関わる期間がほしいと思い、二人目が生まれたタイミングで約1ヶ月間の育休を取得しました。

たしかに日々仕事に追われていると、子どもと一緒にいる時間が限られてしまいますよね。斎藤さんは、第一子の娘さんが生まれた際に育休を取得されたのですよね!

そうですね。私の場合はもともと保育園のマネージャーを長く勤めており、職員に育休の制度を伝える立場でしたので、男性の育休取得を「特別なこと」とは認識していませんでした。

出産直後は体調面でも精神面でも妻が大変な時期を迎えるだろうと考え、育休を取りました。

人生で優先すべきことは、決して仕事だけではない

実際に育児休暇を取得してみて、日々の生活ではどのようなことが見えてきましたか?

出産直後の子育ての大変さ、そして女性の大変さを改めて感じました。多くのママは一人で育児も家事も行っていますよね。私だったら絶対に無理です育休中は常に家事や育児に追われてしまって、とにかく全く余裕がなくて。子育ては想像していたよりもはるかに大変だと痛感しました。

とは言っても子どもは本当に可愛いですし、パートナーと一緒に子どもの成長を感じることができたのは、何よりも嬉しく楽しかったですね。

育児や家事の大変さを身をもって知ることができ、私も育休を取得して本当に良かったです。何よりも私が日々接している保護者の方々に対して、改めてすごいなという想いがこみ上げてきました。

皆さん仕事や家事に奮闘しながら、本当に大変な思いで子どもを育てている。だからこそ私も保育園で働く一人の人間として、出来る限りフォローできるように寄り添いたい。仕事や自分の人生を考えるうえでも、男性育休は大きなプラスになりました。

育休を取得して仕事への考え方が変わった」というのは、Mrelationsのこれまでのパパインタビューでもよく耳にしてきました。

生きていくうえで、“仕事が一番”という考えが変わりました。仕事を最優先にしてしまうと、子育てや家庭に関わる時間がどんどん減ってしまいますよね。人生の中で大切なことはたくさんあるはずなのに、どれか一つだけに偏ってしまうと、なんだか豊かでないような気がしていて。もちろん仕事には全力で取り組んでいますが、良い意味で「すべてを完璧に行うこと」は諦めるようにしています。

働くママたちへのインタビューでも「すべて完璧に一人でこなそうとはしない」という話をよく聞きます。

そうなのですね!私も育休を取得してからはメリハリをつけて、可能な時は出来るだけ早く帰宅するようになりました。仕事にばかり時間をかけるのではなく、効率よく成果を出して家庭の時間を確保しようという発想に切り替わりましたね。

また保育園の施設長としても、その姿をメンバーに見せて行く必要があると感じていて。職場には子育て中の職員が多いので、帰りづらい雰囲気をなくして、お子さんの調子が悪い時には積極的に休めるような環境にしていきたいです。

想像しているだけではわからない「子育ての大変さ」を実感

現在はどのように家事や子育てを分担していますか?

家族内で家事や育児の分担は明確にはしていません。帰宅後から深夜、そして早朝など、私が自宅にいる時は率先して出来ることに取り組んでいます。

これはあくまで個人的な意見なのですが、どれだけ育児に関する社内の制度が整っていたとしても、男性の「意識」が変わらなければ、多くのパパは独身時代とあまり変わらない働き方を続けてしまうと思っていて。飲みに行き続けるような習慣も、自分で変えようと思わない限りは、決して変わりませんよね(笑)。

子育ての大変さは、想像するだけではわからない部分がとても多い。そして自分のなかでしっかりとイメージができないと、それまでの意識や考え方はなかなか変えられません。そういった意味でも、男性育休を取得して、子育ての大変さを自分ごととして「実感する」ことで、その後のお子さんとの関わり方も大きく変わるはずです。

我が家は、ある程度は家族内で家事や育児を分担しています。皿洗いや洗濯全般、そして朝ご飯の準備などを私が担当していますね。「阿吽の呼吸」でお互いに気持ちよく分担できるのであれば良いですが、そうでない場合は、ある程度明確に担当を決めた方が良いと思います。

一言で「家事」や「育児」と言っても、やることは数えきれないほど多いことを育休中に学びました(笑)。家事や育児でノイローゼになる人の気持ちも、本当によくわかりましたね。

子育ては、実際に自分がやってみないとわからない部分が多いですよね。では最後に、育休取得を考えるパパにぜひ一言お願いします!

少しでも子育てに関わりたいという気持ちがあれば、ぜひ育休を取得してみてください。私は仕事の面でもとても良い影響がありましたし、子育ての大変さを身に染みて理解したことで、男性も育休を取得して「家族で子どもを育てる」ことが当たり前の世の中にしなければと強く感じるようになりました。

仕事や業務の代わりは、探せばきっとなんとかなります。ですが家族の代わりとなる人はいません。長い人生で仕事は40年ほど続きますが、その内の数年間は育児に全力で集中する期間があってもいいのではないでしょうか。

限られた時間ではありますが、育休期間は本当に貴重な時間です。 斎藤さんも言っていますが、仕事は代わりがいても、家族は自分たちだけ。お子さんと一緒にいられる時間も、長い人生の中ではとても短い期間です。

育休や有休を取得する際に「すみません」という申し訳なさをもたせず、胸を張って堂々と「子どもが生まれたのだから、家で一緒にみるのが当たり前でしょ」と言えるような、そんな環境を一緒に作っていきましょう!


子どもに関わる仕事に携わる2人にお話を伺った、今回のインタビュー。

「子育ての大変さは想像するだけではわからなかった」
「男性の意識が変わらなければ、子育てに対する考えは変わらない」

などなど、多くのパパに届けたい印象的なメッセージをたくさんいただくことができました。また育児と仕事の両立ポイントに関しては「すべてを完璧にやろうとはしない」と、Mrelationsのママインタビューで聞いてきた内容と共通するものも!

こうしてパパもママも共に苦労や楽しさを分け合って、無理し過ぎずに工夫しながら子育てに向き合える環境にしていきたいですよね。

Mrelationsでは今後も、積極的に育児に向き合われているパパやそのパートナーにインタビューを行い、貴重な経験を皆様にナレッジシェアをしていきます。

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