妊娠後に仕事を辞めた人は6割…出産までの期間を過ごす働く環境の実態

ミレニアル世代の女性の中には、今まさに妊娠、子育て中の女性、これから妊娠を考える女性も多い。本記事では、連合(日本労働組合連合会)による「働く女性の妊娠に関する調査」をもとに、妊娠後出産までの期間の働く環境の実態についてまとめた。

妊娠時に勤務上の配慮を「十分に受けられた」正社員・正職員は 4 割、他の就業形態より低い傾向

雇用主は、妊娠中の女性従業員が求めた場合、業務の軽減や勤務時間の変更、病院に行く時間を取れるよう にするなど勤務上の配慮をしなければならないことが法律で定められているが、「妊娠時に、職場から勤務上の配慮は受けられたか」の質問に対しては、「十分に受けら れた」45.2%、「受けられたが、十分ではなかった」28.9%、「出血や切迫早産などで医師の指導があるまでは受けら れなかった」6.6%、「一切受けられなかった」19.3%となり、「十分な勤務上の配慮を受けられた」人は半数以下で、「一切受けられなかった」人の割合は 5 人に 1 人だった。

就業形態別にみると、「十分に受けられた」人の割合は、正社員・正職員では 39.6%と 4 割となっており、他の就 業形態の人(契約社員・派遣社員 51.5%、パート・アルバイト 50.3%)に比べると低くなった。

受けられた勤務上の配慮 としては、「病院に行 く時間の確保」(40.3%)が最も多く4割、「勤務時間の短縮、残業の免除」(38.4%)と「重量物を扱う仕事の免除」 (38.0%) と続いています。また、職場からの勤務配慮が不十分だったと答えた人では、正社員・正職員の半数以上がストレスを感じていた。 

さらに、就業中の妊娠で、切迫流産になった人や、切迫早産になった人に、その際、医師の指導に基づいた勤務配慮を受けられたか聞いたところ、どちらも多くの人は「受けられた」(切迫流産時 73.0%、切迫早産時 73.6%、以下同順)と回答したが、「受けられたが十分ではなかった」(13.0%、 9.9%)や「受けられたがそれをきっかけに不利益な取り扱いや嫌がらせなどを受けた」(5.2%、3.3%)といった回答もみられた。

また、勤務配慮を「受けられなかった人」の割合は、 切迫流産時では 8.7%、切迫早産時では 13.2%となった。

妊娠時に不利益な取り扱いや嫌がらせを受けた人は5人に1人で、その8割以上がストレスを感じていた。

職場で、妊娠・出産やそれにともなう体調不良をきっかけにした不利益な取り 扱いや嫌がらせを受けたかとの質問には、「受けなかった」が79.1%で最も多かった。

しかし、「口頭などで嫌が らせを受けた」9.8%や「解雇、契約更新をしないなどの対応をされた」7.8%は1割近くとなり、「降格、重要な業務を任 せてもらえない、意に反して担当業務を変更する、などの対応をされた」は3.3%と僅かだがみられ、不利益な取り扱いや嫌がらせを受けた人の割合は20.9%と5人に1人の割合となった。また、不利益な取り扱いや嫌がらせを受けた209名の内、大多数(83.7%)がストレスを感じていた。

③妊娠後に仕事を「辞めた」人は6割。仕事を続けたかったが辞めざるを得なかった人も多い。

妊娠後、その当時の仕事を続けたか、辞めたかという問いに対し、「辞めなかった」は32.9%、 他方、「辞めた」61.2%となり、6割以上が妊娠後に仕事を辞めていたことが明らかになった。また、「転職した」 は3.8%、同じ勤務先でパートなどに雇用形態を変えたは2.1%となった。

妊娠後、当時の仕事を辞めた理由としては、「家事育児に専念するため自発的に」が最 も多く55.2%であった。

しかし、「仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立の難しさから」が21.1%、「仕事を続けたかっ たが、職場で安心して出産まで過ごせないと考えたから」が16.8%、「仕事を続けたかったが、妊娠を機に解雇やパ ートへの変更を求められるなど不利益な取り扱いを受けたから」が7.2%となり、仕事を続けたいとの思いを持ちながらも、辞めてしまった人も 少なからずいた実態が明らかになった。


以上が、「働く女性の妊娠に関する調査」から見えてきた実態である。

妊娠時に勤務上の配慮を十分に受けられなかった人が半数以上に登り、それどころか妊娠時に不利益な扱いや嫌がらせを受けた人が5人に1人もおり、妊娠中の働く女性をとりまく環境は、まだまだ厳しいという実態が明らかになった。

また、妊娠後に仕事を辞めた人は6割もいたが、その中には仕事を続けたいとの思いを持ちながらも、辞めてしまった人も多いということがわかった。

 Mrelationsでは、女性がこのような不本意な理由でキャリアを諦めることなく、自分らしく育児と仕事を両立するために役立つ情報を今後も発信していきたい。